「上脇教授の情報公開室」の開設にあたって

皆様、こんにちは。

 上脇博之(かみわき・ひろし)と申します。現在、神戸学院大学法学部の教員で、専門は憲法学です。具体的には、選挙制度、政治資金制度など、政党が関係している様々な憲法問題について研究してきました。

 私は従来、情報公開制度そのものを研究してきたわけではありませんが、上記の研究テーマとの関係で、情報公開請求して情報を入手するときもあります。

例えば、いわゆる内閣官房機密費と呼ばれた内閣官房報償費については、まるで政治資金のように使われているとの疑惑があったので、安倍晋三氏が内閣官房長官だった時代の分を2006年に情報公開請求し、その使途に関する文書が1枚も公開されなかったので訴訟を提起し、最高裁まで争って勝訴判決(2018年1月18日)を勝ち取った経験もあります(参照、上脇博之『内閣官房長官の裏金 機密費の扉をこじ開けた4183日の闘い』日本機関紙出版センター・2018年)。

 近年では、財務省の「森友学園」事件、安倍首相主催の「桜を見る会」事件、黒川弘務東京高検検事長定年延長閣議決定問題、アベノマスク配布問題など、政治・行政の私物化に関する事件・問題について情報公開請求してきました。

実際に情報公開請求することを通じて情報公開制度を研究している最中という状態です。ですから、初歩的な失敗もあります。

 そのような体験を紹介するのも、皆さんの参考になるのではないかということで、「上脇教授の情報公開室」を開設していただきました。

 ここでは、今後、以下のような投稿をしようと思っております。

  • 情報公開請求した理由。
  • 情報公開請求した結果、明らかになったこと。
  • 情報公開請求しても、明らかにならなかったこと。
  • 情報公開請求の手続きを含め、その過程で生じた出来事。
  • 情報公開請求をして開示を受けた後や開示を受けられなかった後に、訴訟を提起した場合には、その目的・動機。
  • その他、情報公開請求に関して疑問や不合理を感じたことなど。

以上のことについて、これまでの経験を踏まえ投稿します。

なかには、初心者のような失敗も紹介します。あるいはまた、マスメディアの記者さんに取材を行っていただき真相を明らかにしていただきたいことも、投稿しようかと思っています。

私の体験を読んでいただいたことを契機に、情報公開に大いに関心をもたれる方々、実際に情報公開請求される方々が一人でも多くあらわれることを期待しながら、投稿いたします。

是非とも注目してください。

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